スペシャルティコーヒーとは?特徴や定義、楽しみ方までご紹介!

スペシャルティコーヒーとは?特徴や定義、楽しみ方までご紹介!

この記事では、スペシャルティコーヒーとは何なのか?から、HARIO Official Shopならではのおすすめの抽出方法・器具まで、幅広く執筆致しましたので、コーヒーを始めたばかりの方にもお読みいただけます。

1.スペシャルティコーヒーとは

1.スペシャルティコーヒーとは

スペシャルティコーヒーの定義

『日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)』という団体が、日本国内における「スペシャルティコーヒー」を以下の通り定義しています。

消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。

風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。

カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階において一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である。(From seed to cup

具体的には、生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ない生豆であること。
そして、適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されて、欠点豆の混入が見られない焙煎豆であること。
さらに、適切な抽出がなされ、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現されることが求められる。

日本スペシャルティコーヒー協会は、生産国から消費国にいたるコーヒー産業全体の永続的発展に寄与するものとし、スペシャルティコーヒーの要件として、サステナビリティとトレイサビリティの観念は重要なものと考える。

出典:「スペシャルティコーヒーの定義」/日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)

スペシャルティコーヒーの誕生

1980年代にはコーヒー豆が大量に買い付けられ、大量に消費されるといった時代でした。生産国側では価格競争が起こり、とにかく低価格で輸出するという状況で、生産者側の賃金は低下し、農園を手放す人も増えました。そのような背景で、コーヒーの品質が著しく低下し、消費者のコーヒー離れにもつながったのです。

そこで、市場に出回るコーヒー豆の品質向上と消費の増加、価格の適正化を目的として1982年にアメリカでアメリカスペシャルティコーヒー協会(SCAA)が誕生しました。その後はSCAAを中心に、『低価格』ではなく『高品質』を目指す方向に向かい始めるのです。

2.スペシャルティコーヒーの特徴

2.スペシャルティコーヒーの特徴

評価基準

アメリカスペシャルティコーヒー協会(SCAA)ではコーヒーのテイスティングの評価基準を設けています。以下の項目 を合計100点満点で採点し、点数が80点以上のものをスペシャルティコーヒーと呼んでいます。

  1. カップ・クォリティのきれいさ
    →雑味や、風味の欠点がなくコーヒー豆の産地の特性が感じられるか。
  2. 甘さ
    →コーヒーチェリーの収穫の時点で熟度が適正であったか。また、甘さの印象をどれだけ感じるか。
  3. 酸味の特徴評価
    →明るく爽やかで質の良い酸味がどれだけ感じられるか。
  4. 口に含んだ質感
    →口に含んだ際の「濃さ」「粘り」「密度」「舌触り」などがどうであるか。
  5. 風味特性・風味のプロフィール
    →最も重視される項目。産地特有の風味が表現できているか。
  6. 後味の印象度
    →飲んだ後の後味の印象がどうであるか。
  7. バランス
    突出した味や風味に欠けていることが無く、コーヒーの風味は調和しているか。

『From seed to cup』とは?

スペシャルティコーヒーを語るにあたって、「From seed to cup」の概念は非常に重要です。この言葉は「コーヒー豆(seed)の生産からカップ(cup)までの全ての過程」を意味しており、以下の要素が含まれています。

  • サステナビリティ
    →生産国において品質管理(栽培・収穫・選別・精製)が徹底されていることで、質の高いコーヒーを安定的に継続して供給できるということ。また、生産者に十分な利益がもたらされ、コーヒー栽培を継続的に行うことができること。
  • トレイサビリティ
    →生産から流通まで徹底した品質管理がなされ、その情報を追跡可能である必要があるということ。そのコーヒーの品質と信頼性を消費者に正しく伝えるべきであるということ。

3.スペシャルティコーヒーの味わい方をご紹介!

3.スペシャルティコーヒーの味わい方をご紹介!

スペシャルティコーヒーを楽しむにあたって、抽出方法も味わいに関わる大きな要因のひとつです。そこで、スペシャルティコーヒーにおすすめの抽出法をいくつかご紹介いたします。

1.V60ドリッパーを使用したハンドドリップ

ひとえにハンドドリップといっても、その淹れ方は様々です。

V60ドリッパーは抽出の自由度の高さが大きな魅力。「淹れる人が味を作る」ことができるドリッパーです。豆によって多種多様な特徴を持つスペシャルティコーヒーの、旨味と香りをしっかりと抽出しながら、淹れ方の加減で好みに合わせて味を変化させることができます。

V60透過ドリッパー 02 クリア
(新パッケージ)

V60透過ドリッパー02セラミックW
(新パッケージ)

2.コーヒープレス

コーヒー豆とお湯さえあれば簡単にコーヒーの美味しさを引き出すことができる抽出器具です。抽出に技術を必要としないため、誰でも安定した美味しさのコーヒーを淹れることができます。さらに、コーヒーの旨味成分が含まれているコーヒーオイルも抽出できるので、コーヒー豆の個性を楽しめるのもポイント。

カフェプレス・U 2杯用

ハリオール・7 2杯用

3.コーヒーサイフォン

浸漬式の抽出器具で、温度の高いお湯で抽出できるところがポイント。香りの高いコーヒーを抽出できるのが特徴で、スペシャルティコーヒーの魅力を引き出します。コーヒーの粉とお湯を一定時間浸して抽出するため味が安定しやすい点もサイフォンの良いところです。また、抽出過程を視覚的に楽しむことができるため、多くのカフェや喫茶店でも採用されています。

テクニカ 2人用
(新パッケージ)

コーヒーサイフォン ネクスト
(新パッケージ)

4.水出しコーヒー

コールドブリューともよばれる、文字通り、冷水を使ってコーヒーを抽出する抽出方法です。苦味や渋みなどの成分は冷水には溶けにくいため、スッキリとした甘みのあるアイスコーヒーが楽しめます。

フィルターインコーヒーボトル
ペールグレー

ウォータードリッパー・ドロップ

4.スペシャルティコーヒーで素敵なコーヒーライフを

4.スペシャルティコーヒーで素敵なコーヒーライフを

スペシャルティコーヒーは高品質で美味しいコーヒーを作るために、生産者から消費者へ届くまでの間に、数々の工夫がなされています。

そのため、コーヒー豆によって様々な個性を持っています。様々な抽出方法と組み合わせれば、楽しみ方は無限大です。

美味しいことはもちろん、生産者や産地の豊かさにも繋がるスペシャルティコーヒーを選択し、素敵なコーヒライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。


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