好みに合ったコーヒー豆の選び方。タイプごとの選び方の基準もあわせてご紹介!

Person pouring a drink into a glass on a table.

皆さんは「コーヒー豆の選び方がわからない」「どんな種類が自分の好みに合うのかわからない」とお悩みではないでしょうか?

コーヒー豆は、焙煎度や産地、品種、精製方法によって味わいが大きく異なります。本記事では、自分に合ったコーヒー豆の選び方の参考になるよう、それぞれの特徴について解説します。また、淹れ方による味の違いや、おすすめの抽出器具についてもご紹介します。

1.コーヒー豆の基本的な選び方

Hands holding roasted coffee beans above a burlap sack.

コーヒー豆を選ぶ際は、焙煎度・産地・精製方法を基本的な基準にすると、自分の好みに合った味を見つけやすくなります。それぞれの特徴を理解することで、より深いコーヒーの楽しみ方が広がります。

①焙煎度で選ぶ

コーヒー豆は焙煎の度合いによって味わいが大きく変わります。

浅煎り:酸味が際立ち、フルーティーな風味。すっきりとした味わいが好みの方におすすめ。
中煎り:甘みと酸味のバランスが良く、飲みやすいコーヒーが好みの方におすすめ。
深煎り:苦味が強く、コクのある味わい。ミルクを入れて飲みたい方や、飲みごたえのあるコーヒーが好みの方におすすめ。

まずは、大きく味わいが変わる焙煎度の好みを探すところから始めてみましょう!

②産地で選ぶ

コーヒーの味わいは産地によっても違いがあります。国や地域によって標高や日照時間に違いが生じ、コーヒーの木の生育にも影響を与えているのです。

必ずしもこの通りではございませんが、代表的な産地(国)ごとの特徴を紹介いたします。

【コロンビア】
標高1,200~2,000mの高地で栽培され、昼夜の寒暖差が大きい。これにより、果実が凝縮し甘みと酸味のバランスが良いコーヒーが生まれる。年間を通して適度な日照があり、収穫期が長い。

【ブラジル】
標高800~1,200mの地域が主流で、広大な土地で機械収穫が行われる。比較的低地であるため酸味は控えめで、ナッツのような甘みとコクが特徴。日照時間が長く、乾燥した気候が適している。

【エチオピア】
標高1,500~2,200mと非常に高地で、伝統的な栽培方法とエチオピア原生の品種が多く見られる。日照時間が長く、寒暖差のある気候が、華やかな香りとフルーティーな酸味を生む。ナチュラル精製が主流で、個性的な風味が楽しめる。

現在コーヒーを生産している国は、なんと70か国以上にも及びます。好きな産地を探すのもコーヒーの楽しみ方の一つですね!

③精製方法で選ぶ

シングルオリジンのスペシャルティコーヒーの豆を買うと、ほぼ必ず精製方法(プロセス)の記載があります。同じ産地・品種の豆でも精製方法によって風味が変わるため、コーヒー選びにおいてとても重要なポイントです!以下が主な精製方法による風味の主な違いです。

ウォッシュド:クリアで酸味が際立ち、フルーティーな味わい。
ナチュラル:甘みが強く、複雑な風味を感じる。
ハニー:ウォッシュドとナチュラルの中間で、甘みを残しつつクリアな味わい。

過去の記事で精製方法についてまとめているので、さらに詳しく知りたい方は読んでみてくださいね

>【関連記事】コーヒー豆の精製方法って?ウォッシュトとナチュラルの違いとは?

④品種で選ぶ

コーヒーは品種によっても味わいが異なります。

コーヒー豆のパッケージや缶コーヒーに、キャッチコピーとして「アラビカ100%」と表示をされているのを見たことはないでしょうか。
主に流通しているコーヒー豆は、栽培用の品種として3つに大別されます、病気に強く栽培しやすい「ロブスタ種」
標高の高い地域で育てられ華やかな果実味をもつ「アラビカ種」、アジアの一部地域で主に栽培される「リベリカ種」があります。

そのうち、スペシャルティーコーヒーとして主に流通しているのは「アラビカ種」であり、その中でも細かい品種に分類されるのです。

以下に一部の品種の特徴をご紹介します。

【原種】
ブルボン(Bourbon)
まろやかな甘みと芳醇なコクと風味が魅力。酸味・甘み・風味のバランスが良い印象。中南米で広く栽培されています。

ティピカ(Typica)
アラビカ種の中でも、原種に近い品種で、繊細な酸味と甘みが特徴。
各地で栽培されているため産地による違い(テロワール)が感じられやすい品種です。

ゲイシャ(Geisha)
ジャスミンなどに例えられるフローラルな香りと、シトラスのようなフレッシュな酸味が特徴。栽培が難しく希少なため高価なものが多いですが、特別な味わいを求める人におすすめ。エチオピア原産で、現在はパナマやコスタリカでも多く栽培されています。

【交配種】
カティモール(Catimor)
アラビカ種とロブスタ種の交配種。豊かな甘さと果実味をもちながらも、病気に強く、アジアで広く栽培されています。

カトゥアイ(Catuai)
さわやかな酸味と果実味をもち、口当たりも軽い特徴をもつ。

SL28
赤い果実を思わせる、豊かな果実味が特徴。ケニアのコーヒー研究所(Scott Laboratories)に由来して命名されました。

応用:フレーバーノートで選ぶ

専門店によっては、パッケージなどにフレーバーノートが記載されている場合があります。フレーバーノートとは抽出したコーヒーの味わいを、分かりやすく他の食品に例えたものです。主なものをご紹介いたします。

フローラル:ジャスミンやラベンダーのような華やかな香り。
シトラス:レモンやオレンジのような爽やかな酸味。
ベリー:ブルーベリーやラズベリーのような甘酸っぱさ。
ナッツ:アーモンドやヘーゼルナッツのような香ばしい風味。
トロピカルフルーツ:マンゴーやパイナップルのような甘みと酸味のバランス。
ワイニー:赤ワインのような芳醇な果実味

2.どんな人にどんなコーヒー豆がおすすめ?

A cup of coffee beans with a wooden scoop.

ここまで、コーヒー豆の選ぶ基準についてご紹介しましたが、自分に合ったコーヒーとはどんなコーヒーなのでしょうか?いくつかの組み合わせ例をご紹介いたします。

  1. さっぱりした味わいが好きな方
  2. 甘みを楽しみたい方
  3. コクと苦味が好きな方

①さっぱりした味わいが好きな方

コーヒーの酸味を楽しみたい方は、まずは浅煎りを選びましょう。特に、スッキリと明るい酸味が感じられるウォッシュトのコーヒーがおすすめです。

おすすめの焙煎度:浅煎り

おすすめの産地:エチオピア、ケニア

おすすめの精製方法:ウォッシュド

②甘みを楽しみたい方

コーヒーの持つ甘さや、酸味と苦味のバランスを楽しみたい方は中煎りを選びましょう。特にナチュラル精製やハニー精製のコーヒー豆は、甘さと複雑な風味が感じられます。

おすすめの焙煎度:中煎り

おすすめの産地:コロンビア、ブラジル

おすすめの精製方法:ナチュラル、ハニー

③コクと苦味が好きな方

苦味とコクを楽しみたい方は、深煎りがおすすめです。特にナチュラル精製の深煎りはどっしりとした飲みごたえがあるのが特徴です。

おすすめの焙煎度:中深煎り~深煎り

おすすめの産地:インドネシア、グアテマラ

おすすめの精製方法:ナチュラル

3.おすすめの抽出器具

Barista brewing coffee using various pour-over methods on a wooden counter.

せっかく選んだコーヒー豆は、自分好みの味になるようにドリップしたいですよね。スペシャルティコーヒーにオススメな抽出器具をご紹介します!

おすすめの抽出器具

円錐形の大きな一つ穴が特徴の透過式ドリッパー。お湯抜けが早いので、注ぎによる味のコントロールができます。クリアな仕上がりは、浅煎りのコーヒー豆にも最適です!

ペーパーを使った浸漬式抽出ができるドリッパー。透過との切り替えも可能。色々な抽出レシピを試して、浅煎りに合う抽出を考えるのも楽しいですね!

プレス式のコーヒーメーカー。金属製のフィルターが二重になっているので、微粉も入りにくい仕様。豆の個性をダイレクトに感じたい方におすすめ!

プロの味を支えている、ハリオのコーヒーサイフォン。浸漬式・高温短時間抽出で、普段のドリップとは一味違った香り高いコーヒーが楽しめます。

4.コーヒー豆の選び方についてのまとめ

Two measuring cups with coffee beans on a light fabric surface.

いかがでしたか?
コーヒー豆の選び方は、焙煎度・産地・精製方法などを基準にすると分かりやすくなります。

また、品種についても知識を深めることで、より細かく自分好みのコーヒーを見つけられるようになりますが、焙煎の方法や抽出によっても違いが出てくるので、まずは様々なコーヒーを試してみることが近道です!

ぜひ、今回紹介した選び方を参考にして、自分だけの最高のコーヒーを楽しんでみてください!


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